[御殿場]大学生の会話からはじまった奇跡みたいなお店「わたしのクリームソーダやさん」

2021年4月、御殿場市に期間限定「わたしのクリームソーダやさん」というクリームソーダ専門店がオープンししました。大学生3人が1年間で1,000杯販売を目標に掲げてロードサイドで始めたお店は、いつしか駅前のカフェで営業するようになり…みんなにとって大切な場所になっていきました。

間もなく閉店を迎えるわたしのクリームソーダやさんについて今回、リサさんねねさんにお話を聞きました。

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参考 [御殿場]大学生の会話からはじまった奇跡みたいなお店「わたしのクリームソーダやさん」note版 別冊On Ridgeline

開店準備を進める「わたしのクリームソーダやさん」のリサさんとねねさん(取材日:2022年2月20日)
Photo by On Ridgeline

三人の再会で飛び出た妄想がすべてのはじまり

On Ridgeline 2021年4月にスタートした「わたしのクリームソーダやさん」も、間もなく閉店ですね。

リサ 本当に毎回がカウントダウンの気持ちです。ここ4120223 CAFE AND BARでの営業は3月13日(日)が最後で、最終営業日の3月20日は最初の場所に戻って、みんなでオーバーオールを着てオレンジテントで販売します。
常連さんみんなに感謝を伝える卒業式をしたいと思っています。

On Ridgeline そもそも、お店をすることになったきっかけはなんだったんですか?

リサ 三人で遊んだ時に、私が「クリームソーダやさんがやりたいんだよね」って言ったんです。そうしたら二人が「いいじゃん!」って、いつもと違う真剣なトーンで同意してくれた。それで「うん、いいかもしれない!」って思ったんです。

ねね ほんと、突然リサが言い出したんです。
リサはいつも「やりたい!やりたい!」ってすぐ言う子なんですけど、この時は場所とか具体的なアイデアがあって「あ、これはいつもと違うかも?」って本気なんだと思った。

リサ ねねは、私の「やりたい!やりたい!」って気持ちを汲み取って、実現するための道筋をつくってくれるんですよ。

あゆはは、お店にはなかなか来れないんですけど、第三者委員会みたいなポジションで、私たちが突っ走りすぎちゃった時に「それってどうなの?」って冷静に指摘してくれる。
三人でちょうどいいバランスがとれています。

壁面の展示はあゆさんがつくったもの。御殿場市外在住のあゆさんが店頭に立つことは少ないが、二人の活動の後方支援をしている。
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研究の上にたどりついた「わたしのクリームソーダやさん」こだわりのクリームソーダ。季節限定のフレーバーもこの一年でたくさん開発している
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頼りになる大人たちが自分たちの背中をおしてくれた

On Ridgeline 思いつきでスタートしたとしても、実際にやるとなったら障壁もあったのでは?

リサ 保健所に許可を取らなきゃいけないことすらも知らなくて…スマホを片手にどうしたら実現できるのか調べていきました。

あとは、フローリックのカツマタさんや、ごてんばアートクラフトフェア(現・アークラ大サーカス。以下、アークラ)実行委員のメンバーとか、周囲に頼りになる大人がたくさんいたので、みんなに相談にのってもらいました。
それに、お店がはじまってからも私たちが間違った方向へ行ったら、きっと周りの誰かが止めてくれるだろうと思ってました(笑)。

On Ridgeline お店に来るお客さんはどんな人が多いですか?

リサ よく来てくれるのは、おじさんたち。あと、中学時代の同級生のママが毎週のようにおにぎりをもってきてくれる。みんなお父さん・お母さん目線で私たちを応援してくれています。

カメラが得意な高校生が長泉から来てくれているんです。お店の写真とか撮ってくれるし、写真だけじゃなくて絵も描ける。このクリームソーダの絵も描いてくれたんです。

そうそう、ここでカップルも誕生したんですよ!

ねね 高校生と他のお客さんが交流していたり、おもしろいんです。「その子、うちの子の同級生だよ」とかお客さん同士が自由に交流しているのが見ていておもしろい。それがね、ありがたいです。このお店の雰囲気をつくってくれている。

常連客の男子高校生が描いてくれたクリームソーダの絵
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On Ridgeline 道路沿いのテントから駅前のカフェで営業することになったきっかけは?

リサ 最初、御殿場市観光協会の会長さんから声をかけてもらって、ここの場所を管理しているリージョンポート合同会社の代表の田近さんにつなげてもらったんです。

田近さんは、私たちのやりたいことに賛同してくれて、お金の話とかカフェ営業のノウハウとか難しい話をイチから教えてくださった。こんなに何も知らない子たちにお店を預けるって大変なこと。「挑戦するなら応援するからやってみなさい」て、ものすごく忙しいのに手間をかけて面倒みてもらった。

ねね 「失敗してもそれが経験になるから」って言ってもらえて、田近さんがすごくやさしかった。テントだとすごい寒くて、クリームソーダどころじゃない(笑)。今は屋根もあってエアコンもついていて快適になったからこそ、ここまで続けられました。

御殿場駅箱根乙女口にある御殿場市観光協会に併設する「412 0223 # cafe and bar」
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秋から412 0223 # cafe and barで毎週日曜のみ「わたしのクリームソーダやさん」が営業している(ここでの営業は3月13日まで)
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仲良しの友達ってだけじゃできないことばかりだった

On Ridgeline 三人で遊んでいた時の妄想を夢物語じゃなく、ちゃんと形にしていることがすごいですよね。学校に通って勉強して、それでお店も経営しているってすごいことですよ。この一年で自分が変わったところや発見などはありますか?

ねね 私はもともと自分に自信がなくて、ネガティブな性格でした。小さい頃から「全然、わたしなんて…」みたいな感じだった。

でも、自分が見えていなかった良い部分を二人がみつけてくれた。
絵もずっと下手だと思っていたけれど「それがいい」って二人が言ってくれて看板やフライヤーのデザインを任せてもらった。

「これ、わたしがやっているんですよ」って人に見せられるようになりました。二人のおかげで自信がつきました。

二人は褒め上手なんです。光っているものをみつけてくれて、伸ばしてくれる。

リサ ぶっちゃけ、カフェ営業ってきついからもうやらない(笑)。めっちゃ楽しかったけど、リスクのほぼない状況で、今やれてよかった。幸せだったな。
あと、しゃべる力がついたと思う。私、しゃべるのは好きだけど、人の心に寄り添って話せてなかった。
心で思っていても変換しないと傷つけちゃうだとか、一回客観的に考えるようになれたと思う。

仲良しの友達ってだけじゃできないことだった。お金も関わってくるし、責任もあるから、三人の関係性も変わったと思う。
これからの第一歩がやっと踏み出せたかな

ねね 普通に友達としてすごしていたら知らない面も見えた。衝突した経験があるからこそ、より深く、リサとあゆを尊敬できる。
二人は私のいたらないところも受け入れてくれるし、すごい関係になっていると思います。

リサ 二人のこと、超信頼しています。

自分たちが大人たちにサポートしてもらったからこそ、次は年下の世代にバトンを渡したいと高校生や子どもたち向けのイベントもたくさん企画してきた。学割もそのひとつ
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[わたしのクリームソーダやさん]

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