[長泉]愛らしく、時に鋭く「堀内誠一絵の世界」展

『ぐるんぱのようちえん』1965 年 福音館書店 ©Seiichi Horiuchi

アートディレクターであり、デザイナーであり、絵本作家でもあった堀内誠一の原点をひもとく展覧会が、3月19日(土)からベルナール・ビュフェ美術館で始まります。

堀内誠一はデザイナーとして「anan」、「BRUTUS」、「Olive」、「たくさんのふしぎ」の雑誌ロゴや本の装丁、ポスターなどを手掛ける一方で、数多くの絵本を生み出しました。

1958年に初めての絵本『くろうまブランキー』を発表後、『ぐるんぱのようちえん』『たろうのおでかけ』『こすずめのぼうけん』など、彼の絵本は今もたくさんの人びとに愛されています。

「絵本作家の道こそ運命が決めた本命」と本人が語ったように、その54年の人生は絵を描くことと共にありました。

生誕90年を迎える今年、初公開となる10代の時に描いた油絵作品などを出発点に、絵本の原画デザインにおける作画など、堀内の創作の原点ともいえる「描くこと」をひもときます。

ときに愛らしく、ときに鋭くアヴァンギャルドな堀内誠一の絵の世界が広がります。

会期中、コロナウィルス感染状況をみながらワークショップイベントも開催予定。詳しくはWebサイトでご確認ください。

『ふらいぱんじいさん』1969 年 あかね書房
©Seiichi Horiuchi 
パリ風景≪ポン・ヌフ≫ 1978 年 鉛筆・水彩・紙
©Seiichi Horiuchi 

プロフィール

堀内誠一(ほりうち せいいち)

1932年、東京生まれ。デザイナー、アートディレクター、絵本作家。雑誌作りにおけるエディトリアルデザインの先駆者であり、「anan」創刊時には、ロゴ、表紙、ページネーションなどを手がける。海外取材を実施するなど、ヴィジュアル系雑誌の可能性を大きく広げた。
『あかずきん』『雪わたり』『くるみわりにんぎょう』など、20代半ばより生涯にわたり60冊を超える絵本を世に出し、挿絵も数多く描く。1942年、病弱だったことを理由に、小学校4年生のほぼ1年間を静岡県東部・沼津市片浜の養護学校で過ごしたこともある。1973年から1981年にかけてパリに暮らし、世界を巡り、旅先の風景や地図を描き雑誌で発表するなど、多彩な表現に意欲的に取り組む。1987年逝去。享年54歳。

堀内誠一がてがけたロゴデザイン 1970 年~
©Seiichi Horiuchi 

[堀内誠一 絵の世界]

会期:2022年3月19日(土)〜7月25日(月)
会場:ベルナール・ビュフェ美術館(静岡県長泉町東野クレマチスの丘 515-57
連絡先:055-986-1300
開館時間:10:00〜17:00 ※ 入館は閉館の30分前まで
入館料:一般 1,000 円/高・大学生 500 円/中学生以下無料
休館日:水曜・木曜(ただし2022年3月24・31日および5月4・5日は開館)
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[クレマチスの丘]

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