沼津市でフリーウエディングのプロデューサーをしている秋山ヤスミさんによるコラム第7回。今回は、2月17日(木)から沼津コートのギャラリーではじまる展示の裏話です。
アトリエのある沼津市に、はららぽーと沼津というおっきな商業施設があります。
そこの北側奥の1階に沼津市近郊に住むクラフト作家さんや小さな雑貨屋さん、焼き菓子屋さんなどを紹介する、ちんまりと可愛い「沼津コート」があるのを知っていますか?
沼津人目線で見ると、お店においてあるモノが知り合い作家さんの作品だったり、誰かにあげたことのあるお菓子だったり、頂きモノだったりするのだけれど。
沼津以外の遠方からも、たくさんのお客さんが遊びに来るららぽーと沼津では地域のアンテナショップとして、扱う商品を赤子のようにあたたかく紹介してくれる。沼津のファンあわよくば作家や沼津ブランドの顧客確保に力を注いでくれている。なんともありがたい存在、沼津コート様々なのである。
そんな沼津コートでPiLOT WEDDINGの展示が2月17日(木)から始まります。
1day、2dayだけのウエディングの展示会は、パンデミック以前にも開催してましたが、今回は約1カ月の長丁場です。
お話が決まった11月、まずは頭の中で「誰といっしょにやろうか?」と考えると同時に、誰に向けての展示なのか想像してみました。
ウエディングの展示って婚約してからじゃないと入れない領域のようなものに感じたり、敷居の高いなにかしらモヤモヤしたイメージがしませんか?
だから、ていねいな言葉で宣伝するのではなく、もっと可愛くて…、ほら……
そこでハッと、現実に戻る。
その瞬間、松田聖子の懐かしい曲「ピンクのモーツァルト」が頭に浮かびました。
「展示のテーマは、これで行こう!」
そんなことを思いながら、今回の展示の仲間に引き込んだお花屋のAPPLE SEED FLOWERS(以下、ASF)に、今回のテーマを伝えると
「なんじゃそりゃ」
と、短い返事(?)があり、
次にパーゴラの設営をお願いするHINA-KAGUにテーマを伝えると、ノリは良いが苦い笑いで返されました。
まあ、みんなの反応はどうであれ、
テーマは決まったし、あの(脳内の)女子高生たちがよろこぶ展示ディスプレイをいろいろ模索してみたり、デッサンしようとしても、何も浮かばない時間が過ぎました。
「あれ? この2年のコロナ休業で私の想像力が劣ったのか?」
それとも年末にやった別の展示会で、燃え尽き症候群になっているのか。頭の中にお花畑も浮かばなくなっています。
つまり、心が晴れません。
焦って、もう一度脳内で想像してみる……と……
そこで現実に戻ると、私はアトリエ中から彼女がよろこびそうな小物を集めて展示を組み立てはじめた。
手を動かしはじめると、“要るもの・要らないもの”がはっきりしてくる。
ひかえめな彼女は、大きなビジューのネックレスやイヤリングは好きじゃない。
お花も好きだけど、緑がもっと好きだ。
きっと部屋では鉢植えのグリーンを大切に育てているはず。古い物も好きだから、誰かが見たら突っ込まれそうな古い何かを大事にしている。
そんな愛おしい彼女。
ASFにも先に伝えた「ピンクのモーツァルト」は白紙にしてもらい、カラーテーマだけにしぼって伝え、あとは好きにつくってもうことになりました。
時を同じくして、アトリエにいらっしゃる花嫁さまから「ずっとPiLOTのドレスを着ることが憧れでした」と、うれしい言葉を立て続けにいただけたこともあり、気分も上がったんですよ。
そう!
ウエディングって憧れが大事だよね!
憧れって最高!
想像の彼女は、今、目の前にいる未来の花嫁なんだ。
そんな彼女に向けた憧れの展示になればと願います。
PiLOT ordermade wedding 秋山ヤスミ
小さな結婚式プロデュースとアメリカヴィンテージウェディングドレスレンタル
営業時間:10:00 〜20:00(予約制)
住所:静岡県沼津市大門町18番地
Official:Web/Instagram/Twitter